外耳道や中耳の病気が考えられます。外耳道の病気は、多くの場合は外耳道炎です。まれに腫瘍(できもの)によることもあります。自分で見ることは難しいですが、診察すればすぐに見える場所なので、触ったりして症状がひどくなる前に受診してください。中耳の病気では、急性中耳炎のほか、慢性中耳炎が急に悪化した時にも、痛くなる場合があります。
耳垢は放っておいても自然に剥がれ落ちることが大半ですが、その際にかゆみを伴うことがあります。耳掃除で掻きすぎて外耳道の皮膚が傷つき、外耳炎になることがあるので注意が必要です。その他に、外耳道や鼓膜に菌がついてかゆくなることもあります。
音が鼓膜を振動させて脳に伝わる間のどこかで障害があれば難聴をきたします。
聴力検査を行うことにより、どのような難聴のタイプかがわかります。
周りが静かなのに「キーン」や「ジー」という音が聞こえたり、会話をしていてもその音が耳から離れないといった症状です。
耳鳴りは、内耳や聴神経の異常による難聴に伴って聞こえるものが多く、まず聴力の検査を確認します。老人性難聴でも耳なりを感じることがあります。
老人性難聴は左右対称に障害されるので、ほとんどは両耳に起こります。その他、聴神経腫瘍や脳の病気から、耳鳴りがおきることもあります。
また、聴力に異常がないのに耳鳴りだけを感じることも少なくはありません。
めまいの症状には、頭を動かす際などに周囲がぐるぐる回っているように感じる「回転性のめまい」と、体がふわふわ揺れ動いて地に足がつかないような浮遊感を感じる「非回転性のめまい」があります。
どちらのめまいも、体の平衡感覚をつかさどる器官に障害が生じることによって起こります。
耳からくるめまい(内耳の障害)による場合は、生活習慣の改善や、内服・点滴などの治療があります。
めまいが頻繁に発生する場合は、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、突発性難聴、前庭神経炎などの病気の可能性があります。
脳の病気によるめまいの時は、症状が長時間続いたり、他の神経の症状が出ることがあります。意識が遠のくことは、内耳の病気によるめまいのときにはありません。
耳と鼻をつないでいる管の粘膜が腫れて中耳に空気が入りにくくなった状態です。
鼻が悪いとなりやすく、ひどくなると滲出性中耳炎にもなります。耳閉感、軽度難聴などの症状が出ます。
耳と鼻をつないでいる管が開きすぎてしまい、自分の声が響きます。
ひどいと自分の呼吸の音までひびきます。
耳管狭窄症として治療されていることがあります。